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適切な漢字・かな表記を!読みやすい文章はTPOが考えられていた

適切な漢字・かな表記を!読みやすい文章はTPOが考えられていた

ぴよすけです。

大学時代に添削アルバイトをしていた経験がありますが、書き手によって読みやすい文章・読みにくい文章っていうのがあるんです。

今回は文章作成の観点から、漢字・ひらがな表記の使い分けと文章の読みやすさについてまとめてみました。

 

読みやすい文章を書きたいと思う方、ぜひご一読くださいませ。

 

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読みやすい文=適切な漢字表記と適切なかな表記

読みやすい文=適切な漢字表記と適切なかな表記

今の日本社会で読みやすい文とは、適切に漢字かな交じり文が使えている文のことでしょう。

 

少しだけ日本語の特徴を説明しますと、日本は漢字・かなを使い分ける言語文化を持っています。

日本で育ち、日本の教育を受けていれば誰もが当たり前に使う文字ですね。

 

これは英語圏などでは見られない特徴と言えます。

 

英語の場合は大文字・小文字の区別はありますが、アルファベットという文字を用いています。

これは日本語のひらがな・カタカナに相当します。

 

日本はそれに加えて漢字も用いています。

 

 

小学生の頃に漢字を覚えるのが苦手だと、どうしても長い文章(作文など)を書くときひらがなばかりになっていませんでしたか?

漢字は画数が多いし、同音異字もたくさん…

 

また大人になるにつれていろいろな文章を目にする機会があります。

小説然り、論文然りです。

すると「あれ、これって今までひらがなで書いていたけど漢字で書かれてる」といった自分の中のルールが崩れ始め、人によっては漢字を多用してしまうことがあります。

 

適切な部分が漢字表記になっており、不必要に漢字やかなを多用しすぎないことが読みやすい文の第一歩となります。

 

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漢字だけ・かなだけの文だとどうなる?

漢字だけ・かなだけの文だとどうなる?

実際に漢字かな交じり文とそうではない文を比べてみましょう。

 

まず漢字かな交じり文

夏目漱石は明治43年、修善寺温泉に行き、そこで大吐血した。いわゆる「修善寺の大患」である。

 

次にひらがなのみ

なつめそうせきはめいじ43ねん、しゅぜんじおんせんにいき、そこでだいとけつした。いわゆる「しゅぜんじのたいかん」である。

 

もちろん我々は幼いころからひらがなに慣れ親しんできているので、ひらがなのみだから読めないということはありません。

 

しかし、読みづらいですよね。

 

例文で示しましたが「夏目漱石・明治・修善寺」は人名や地名などの固有名詞です。

これら固有名詞が「なつめそうせき・めいじ・しゅぜんじ」となっていると違和感を覚えます。

 

また適切に「行く・大吐血」など漢字になっていると意味が把握しやすいです。

 

ひらがなのみの文ではかえって読みづらいということがわかってもらえたかと思います。

 

逆に例として示していませんが、漢字のみの文では読みづらいというというのは多くの方が経験しているでしょう。

その最たるものが、中学高校で授業があった漢文でしょう。

 

つまり適切な漢字かな交じり文でないと、読み手はスムーズに読めなくなってしまいます。

 

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文書スタイルによって適切に使い分けよう

文書スタイルによって適切に使い分けよう

では今回の記事の本題である漢字表記・かな表記の使い分け方です。

 

結論を言えば、今あなたが書くものがどのようなものなのかによって、使い分ける必要があるということです。

 

友人間で見せ合うものなのか、SNSで不特定多数の目にふれるものなのか、取引などの特定の人々に示すものなのか…

そういった部分で使い分けることが大切です。

 

 

そもそも文章で「これはひらがな表記」「これは漢字表記」というルールは、一般人の書く文章では明確に存在していません。

ごく限られた場面(たとえば役所が作成する公文書など)ではきちんとした決まりが存在しています

 

 

いきなりですが、あなたはできます(できました)と表現する際、ひらがなですか? それとも漢字ですか?

 

これはルールが明確でない一例です。

単品で「出来ます(出来ました)」と表記しても違和感はありませんよね?

 

 

しかし他の言葉と併せて使用するときには判断が分かれます。

 

「お菓子が出来ました(出来上がりました)」などと表記します。

 

多少固い感じがする文体ではありますが、いけなくはないでしょう。

別に「お菓子ができました(できあがりました)」とひらがな表記でも問題ありません

 

 

それでは、「娘ができました(=誕生しました)」「逆上がりができました」という場合の表記はどうでしょう。

 

「娘が出来ました」というと「娘がつくらました」みたいなニュアンスに感じられませんか?

「逆上がりができました」もそのままかなの方がしっくりきませんか?

 

 

これはあくまで受け手(読み手)のイメージなので、ぴよすけと共感できない人もいるかもしれません。

しかしそれはそれでいいのです。

別に漢字だからいけない(かなだからいけない)というわけではないのです!

 

 

つまり何でもかんでもルールに当てはめた状態で表記し続けると、読み手が「?」と思う場面が出てきてしまいます。

 

 

 

先述した名詞(ものの名前を表す)は漢字表記が多いでしょう。

 

教科書・服・消臭剤…

 

これらを「きょうかしょ・ふく・しょうしゅうざい」とする表記はありません。

 

しかし「靴」は「くつ」「クツ」などの表記もありますね。「猫」も「ねこ」「ネコ」などもあります。

 

 

 

漢字を用いる場合は固いイメージになりやすいということを覚えておきましょう。

フォーマルな形式(広く一般的に大勢の人が目にするもの)で文字を書く場合などです。

 

 

かな(ひらがな・カタカナ)を用いる場合は表現の幅が出ます

私的な形式(日記やSNS等で近しい人が目にするもの)で文字を表す場合がよいでしょう。

 

 

漢字かな交じりもTPOによって使い分ける

漢字かな交じりもTPOによって使い分ける

お葬式に白いネクタイを付けていく人はいません。

そんなことしたら白い目で見られてしまいますよね?

 

言葉を文字にして伝える時も同じだと考えてください。

 

文書表現として「これは間違っている!」というものではないので、あくまで「他人が見たらどう感じるか(読みやすいと感じるか)」の視点で表現すれば構わないでしょう。

 

小説やエッセイを書く人にとっては、自分の伝えたいイメージは文字でしか表現できません。

「靴」と書くのか「クツ」と書くのか、それとも「くつ」なのか。

言葉の選択がセンスに直結します。

 

しかし企業などの取引先に渡す文書に「クツ」と書くといまいちですよね。

 

同じように大学入試の小論文で「クツ」と書かれた日には試験官は頭を悩ますでしょう。

 

 

字の持つイメージを念頭に、誰にどのような形で見せる文なのかによって、表記は異なります。

 

適切な漢字かな交じり文を心がけるためにも、書いた文章を読み直す癖をつけましょう。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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