ぴよすけです。
古文を苦手としている高校生は多いことでしょう。
古文を読むうえで必須になるのが古文単語です。
英語と同じように言葉の意味が分からなければ文章の意味を理解することはできません。
今回は古文単語をどう勉強すればよいかというテーマで記事にしてみました。
注意していただきたいのは、古文をどう読むか、という視点ではありません。
読解方法と勉強方法は異なりますので、承知の上で読み進めてください。
▼2021年大学入学共通テストを解いた所感はこちら▼
ぴよすけです。2021年からセンター試験に代わり大学入学共通テストとなりました。 大手予備校などでは昨年度までとの難易や問題数の比較などが発表されていますね。このブログも一応「文学概論」と謳っている[…]
古文単語は入試のために覚えよう
古文単語を覚える最大の目的は、古文が読めるようになるためです。
ひいてはその先にある大学入試で得点するためです。
高校生で小テストや定期考査で出題されるから、しかたなく覚えている人もいることでしょう。
小テストや定期考査は学校内の成績と関わってくるため、高校生にとっては「やらなければ成績が落ちてしまうもの」として印象付けられています。
しかし、テストのために瞬発的に覚えたものはすぐに忘れてしまい、テスト後にはほとんど記憶に残らない可能性が高いです。
いずれ大学入試で必要となるのであれば、大学入試のためにやるべきです。
- 古文単語は古文を読むために必要な知識
- 古文単語は学校のテストのためではなく、その先を見据えた大学入試のために覚えていこう
入試で必要な古文単語は250~350語程度
古文単語と言っても、片っ端からすべて覚えなければならないというものではありません。
難易度にもよりますが、大学入試で必要なのは250~350語程度といわれています。
150~200語あたりが身についてくると、本文が読めるようになったと実感できるようになります。
古文単語は以下の3つのパターンに分けられます。
- 昔から使われている言葉で、現代でも同じ意味で用いているもの
- 現代でも使っている言葉だが、昔とは意味が異なるもの
- 昔は存在していたが、現代では使われていない言葉
現代でも古文でも同じ意味で使われている単語は基本的に覚える必要がありません。
特に重要なのは現代と意味が異なる単語と現代では使われていない単語です。
また、英単語と比較すると古文単語はわずかなものです。
入試対策用の英単語帳には2000~4500、もっと多い単語が網羅されているものもありますよね?
英語と比べると10分の1程度の分量になります。
- 古文単語は250~350語程度
- 現代にはない言葉、意味を覚える
- 150語くらい覚えているとなんとなく読めるようになってくる
どんな単語帳を使うべきか
単語数は250~350語程度で十分
大学入学共通テスト対策では250~350語が掲載された単語帳で十分です。
単語帳の中には400語を超えるものもありますが、難関大学を受験する場合や将来的に文学部で古典文学を専攻する場合に使うべきです。
「この単語帳は他のものと比べてたくさん語句が網羅されているからお得だ!」という発想は持たなくて大丈夫です。
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ぴよすけです。2021年からセンター試験に代わり大学入学共通テストとなりました。 大手予備校などでは昨年度までとの難易や問題数の比較などが発表されていますね。このブログも一応「文学概論」と謳っている[…]
覚えやすい単語帳を使用する
自分が覚えやすい、語句を修得しやすい単語帳を選びましょう。
字の大きさやイラストの量、レイアウトなどが自分に合ったものがおすすめです。
どこの学校も、学校単位(もしくは学年単位)で揃った単語帳を購入するところが多いです。
つまり単語帳は自分で選ぶことなく勝手に配られます。
なぜみんな同じ単語帳かというと、学校側が定期考査や古文単語小テストの出題範囲を一斉に決められるようにしているからだと思われます。
みんなが好き勝手な単語帳を選んでいては、テスト範囲を示すのも困難になってしまいますからね。
ぴよすけの高校も自動的に単語帳が配られましたよ。
しかし配られた単語帳が必ずしも使いやすいものばかりではありません。
実際、ぴよすけの高校で使っていた単語帳の中身はかなり淡白(ひたすら古語と意味と用例が載っているだけのもの)で、覚えやすい工夫がありませんでした。
最近の単語帳はイラストが添えられていたり語句の由来が載っていたりして工夫されています。
視覚的な補助があれば言葉のイメージも湧きやすいですし、原理的な部分から覚えるほうが派生語もカバーしやすいです。
学校で配られた単語帳がイマイチ自分に合っていないと感じる場合は、新たに単語帳の購入を検討してみてはどうでしょうか。
- 単語帳は250~350語がカバーされていればOK
- 新たに購入する場合は、自分で覚えやすい単語帳かどうかをよく検討する
単語帳は流し読みをして、語句のイメージを掴む
いよいよ古文単語の勉強方法ですが、おすすめなのはズバリ流し読みを繰り返すこと・語句のイメージを持つことです。
流し読みとは?
ここでいう流し読みとは、一つの単語にこだわらず「はいはい、この単語はこんな意味なんだ」程度でサクサク読み進めることです。
別に1日ですべてのページに目を通さなくても大丈夫です。
1日10ページとか、1日15分読む、など自分のペースで読みます。
そして最後まで読んだら再び先頭から読み始める…これを繰り返していきます。
そして、早ければ3周目、遅くとも5周目あたりには、本文でのおおまかな意味がイメージできるようになっているのを体感できます。
特に読んでほしいのは、語句の意味よりも解説部分となります。(理由は後述します)
新聞を読む、あるいは読書をするような感覚で読むスタイルです。
ひとつの単語にこだわり過ぎないことがポイントです。
流し読みをおすすめする2つの理由
流し読みをおすすめする理由は、学びを止めないこと・他教科の勉強を圧迫しないことにあります。
1つの単語に時間をかけて丁寧に覚えていくと、なかなか勉強の効果を体感しづらく、途中で挫折してしまいがちです。
仮に古文単語を30語きっちり覚えたとしても、効果が体感できない場合が多いでしょう。
結果、「どうせやっても…」と思い、先延ばしになってしまうパターンもあります。
さらに受験期に焦って単語を覚えようとしても、古文以外の勉強もあります。
古文単語に時間をかけるのがもったいないと感じる人もいるのではないでしょうか。
けれども古文単語を覚えなければ文章の内容把握ができないままです。
他の教科の勉強の邪魔にならず、覚えなければならない300語近い単語を繰り返し目にすることで、記憶に残すという方法です。
語句のイメージを掴むとは?
語句のイメージとは、その単語がプラスの意味なのかマイナスの意味なのか、漢字はどんな字で充てるのか、などです。
イメージを持つためにも、単語帳の語句の解説欄に目を通しましょう。
語句の由来や覚え方、どんな漢字を充てるのかが記してあります。
たとえば「いふかひなし」という単語には
- どうしようもない
- 取るに足りない
- ひどい
という意味があります。
これをすべて覚えるよりも漢字で
言ふ甲斐無し=言うだけの価値がない→話にならない
というイメージを持てば、なんとなくの意味が湧出できるようになります。
他にも「なかなかなり」には
- 中途半端だ
- かえってしないほうがよい
という2つの意味がありますが、漢字で
中中なり=物事の真ん中だ=中途半端→だったらやらないほうがいい
というイメージができます。
単語の意味を一つずつ覚えるよりも、語句が持つイメージを覚えたほうが効率があがります。
さて、なぜこの勉強方法を勧めるかというと、実践で使える知識として記憶するためです。
せっかく古文単語を覚えても、実践で使えなければ役に立ちません。
単語帳で何度も目にするうちに、どんな単語が単語帳に載っていたかがわかるようになります。
むしろ載っていなかった単語を見つければ、それは現代語でも使っている単語か、前後の文脈から判断できる単語か、注が付されている単語です。
1つの単語を徹底的に覚えるよりも、覚えなければならない全体像を把握するほうが、勉強効率が格段に上がります。
語呂合わせや赤シートは生きた知識になるかどうか
語呂合わせや赤シートを使って覚える方法、単語暗記カードのようなものを作る方法もあります。
が、この記事を読まれているということは、古文単語の学習が自分で合っていないと感じているはずです。
語呂合わせや赤シートで暗記ができるのは「自分でこうしたら覚えられる」とわかってやっている人です。
つまり、語呂合わせや赤シートでは身につかなかった人に「語呂合わせや赤シートで勉強しろ」と言っても難しいでしょう。
実際に単語を覚え始めて、覚えたことが実感できてくるのは150語くらい身についているときです。
挫折せずにきちんと毎日少しずつできる勉強方法で実践すべきです。
- 単語帳は流し読みがおすすめ
- 他の勉強との兼ね合いもあるので、毎日継続してできる分量を読む
- 語句の意味より、解説部分に注目
- 意味を覚えるより、語句の持つイメージを掴む
継続して取り組めば必ず力となる
受験勉強は継続することが大切です。
きちんと覚えるより読書感覚で単語帳を何度も目にするくらいの気楽さで覚えたほうが、モチベーションも保ちやすいと思います。
また、理系の生徒だと数学の演習などに時間を割かれてしまい、どうしても文系科目を後回しにしがちです。
きっちりしたやり方というよりは、隙間時間でできる方法として、単語帳の流し読みはおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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